コンピューターの演算能力の要であるCPUは、昔に比較して非常に高速な演算能力を持っています。これは、昔のCPUに対して集積度が高いためです。狭い面積の中に大量の電子回路を組み込む事で、処理能力を向上させています。このコンピューターの進化を表現しているのが、ムーアの法則です。

この法則は、半導体が18ヶ月から24ヶ月の周期で性能が倍増する法則を示したものです。このムーアの法則に従い、これまでは急速に半導体の集積度と性能がアップしてきました。しかし近年、このムーアの法則に従った半導体性の向上にも、限界説がささやかれています。回路の微細化の難しさやリーク電流などの問題があり、技術開発で直面している深刻な課題は多いです。

そのため今後は、これまでにない新しいアプローチで、新たな半導体の技術開発を進める必要があります。将来の発展の道として期待されているのが、量子コンピューターの存在です。従来のCPUに用いられるノイマン型に代わって、量子の振る舞いを演算に用いる仕組みを持つものです。この新しい原理により情報処理を行う量子型のCPUが実用化すれば、現状で直面しているテクノロジーの限界を突破できます。

やがて量子コンピューターが一般に使われるようになれば、社会も大きく変化する可能性があります。量子コンピューターが現実に利用できるようになるのは遠い未来ではあるものの、その技術開発は着実に成果をあげています。

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